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チェックシートに見る職場の成長─マタハラ防止研修6年目を終えて

管理職向け「マタハラ防止研修」を実施しました。毎年ご依頼いただき、今回で6回目。継続することでこそ見えてくる変化があります。

研修では、マタハラに該当する言動を判断するためのチェックシートを用い、参加者一人ひとりに記入していただいています。初年度と比べて、記入に要する時間が年々短くなっているのは、「迷わず判断できる」「言語化に慣れてきた」ことの表れです。

特に印象的だったのは、判断理由が年々明確かつ的確になっていること。個人ワークの後は、私が解説をする前に、男女混合グループで答えとその理由について、意見交換をしていただくのですが、「個人の意思を確認する重要性」や「本人の気持ちを置き去りにした“配慮”は逆効果になりうる」といった、実務に根差した理解が定着していることがうかがえました。

グループに1名程度しかいない女性の受講者や年代の異なる受講者同士が、率直に見解の違いを伝えあっている光景からは、心理的安全性の高い場であることが感じ取れます。

チェックシートの正答率も年々高まり、全問正解する男性も回を重ねるごとに増えています。妊娠・出産・育児期の働き方を、個人で解決すべき問題と捉えるのではなく、「組織の文化をつくる一員」として共に考え、行動する意義が浸透している様子に、継続研修の意義を改めて感じました。

これからも、知る・考える・対話する機会を重ね、職場の誰もが安心して働ける環境づくりを支援していきたいと思います。

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